■Online Journal NAGURICOM
沢栄の「さらばニッポン官僚社会」
☆番外編 『格差社会 』概念図

(2006年11月21日)

 格差の広がりがいま、問題化している。下記は筆者が講演用に作成した「格差社会」の概念図とメモである。 問題は、ここ10年来、中産階級が縮小して社会の二極化があらゆる面で進んでいることだ。
 これは、ナチスが台頭した1920年代末から30年代初頭のワイマール時代のドイツを思わせる。また、社会の「信頼の喪失(The Crisis of Confidence)」という点では、米カーター政権末期の1970年代末とも共通している。つまり、きわめて不安定で行く先が見えない「漂う状況」なのであり、強さを求めて「強い国家」と自分を同一視したがる排他的国家主義の危うい時代精神を醸している。ともあれ、油断のならない社会状況だ。
 読者の「格差社会」理解の一助となれば幸いである。


結論/格差はいつの時代にもあったが、 1. その深刻な広がりようと 2. 固定化傾向が問題 → 政治は安全・安心(セーフティ)ネットワークをしっかり構築し、社会に信頼感を取り戻さなければならない