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北沢栄
『南極メルトダウン』

産学社■本体1600円+税


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『南極メルトダウン』に寄せられた反響の一部をご紹介します。



*書評・新刊紹介
  • リベラルタイム(2019年2月号)
    2018年現在における最新の環境データに基づき、近未来に起こりうる大災害とそれに立ち向かう人々を描いた本書。著者はジャーナリストの北沢栄氏だ。
    本書は形式としてはあくまで小説だが、小説中で用いられる科学的なデータは全て最新の研究に基づいたもの。著者の得意とする明確なエビデンスを用いた「ジャーナル・ノベル」ともいうべきスタイルだ。
    「人類最悪のシナリオはいよいよ最終章に入っている」。小説内では資本主義経済の暴走によって進行する地球温暖化と、それによって引き起こされる南極融解という大災害、それに挑む一人の気象予報官に国際石油資本の利権の闇が立ちはだかる。ページをめくるたびに具体的根拠を伴って突きつけられる真実の数々に、我々はただ戦慄するのみである。本書で描かれる出来事は全て「明日のリアル」なのだ。

*Amazonレビューより

  • 日本やアジアには、地球温暖化問題についての文学が必要だ。小説はそのもっとも効果的な手法であろう。類似した手法にテレビドラマを挙げることができるが、私たちに自由な思索の時間を与えてくれるという点では、小説が勝っていると思う。
    この小説は、次の点で極めて優れている。まず日本やアジアに暮らす一人一人が、自分たちの身のまわりだけでなく世界各地で生じている今日の地球温暖化問題の射影を正確に把握できること。そして、本書が地球温暖化問題の研究書ではなく、小説という媒体であるからこそ、その問題の背後にある経済活動や政治的な力学との結びつきを明確に見出すことができる。つまり、地球温暖化問題を地球温暖化問題としてだけ捉えるのではなく、今日の人間社会の問題全体を考えるより大きな土俵の上に引っ張り出すことに成功している。この2点において、本書は出色の出来栄えと言える。
    本書を読み、地球温暖化問題が単に地球環境と人間活動の収支の問題ではなく、より複雑で根深い問題だとあらためて気づかされた。しかし読後感は悲観的ではなく、むしろ明るい。本書で示されたように、地球環境問題を私たちの社会の問題だと認識することは、この問題を解決してゆく確実な一歩である−著者が力強くそう述べていると感じた。(byヒーロク氏)

  • 地球温暖化がこのまま進行すれば、地球大破局は避けられない―。本書を読んで、この恐怖を心底感じ、ゾッと鳥肌が立った。
    道半ばで終わった京都議定書を受け、地球温暖化の抑制にようやく本腰を入れた国際社会は2015年のパリ協定で画期的な合意に達する。だが、1年後に登場した米トランプ政権は「地球温暖化はまやかし」と断じ、石炭やシェール開発に舵を切った。パリ協定からも離脱、合意の実現は風前の灯火となる。
    本書でいう「化石燃料勢力」の国際石油資本らが背後にうごめくのは明らかだ。なにやら日本の「原子力ムラ」を思わせる陰の抵抗勢力である。地球温暖化の脅威を知った主人公は気象庁を自主退職して環境ジャーナリストとして独立、温暖化の真実を暴こうと奔走する。が、折から南極大陸の温まった海水に洗われて溶解した氷塊は次々に崩壊、大津波を引き起こす。
    実際に明日起こってもおかしくない近未来スリラー小説だ。なぜなら、各国がGDP成長至上主義を信仰し、グリード資本主義が横行する中、地球大破局はもはや時間の問題だからだ。しかし物語は最後に、主人公らの奮闘で希望の光がほのかに差し込み、読み手を安堵させる。(byポテトチョップ氏)

*読者の反響

  • 『南極メルトダウン』読了しました。
    地球規模の大災厄といわれても、雲をつかむような話なので実感をともなわないまま読みすすんでいきましたが、途中から、物語る力に押されて最後まで読まされました。
    読んでいまして、この「地球大破局」、日本の「財政破綻」の道筋と似ているなと思いました。事前の警告の無視、問題の先送り、トランプのパリ協定離脱、安倍政権の赤字急増と100兆円予算、政権に蝟集する利害関係者、遠ざけられる温暖化支持派、骨抜きされる再建派―などです。…(千葉県、男性)

  • …温暖化は、重要な問題でいいテーマです。マスコミでも、北極はニュースになるけれど、南極はあまり採り上げられないので、目の付けどころが大変いい。私も、ここで使われている数字は殆ど知らなかったので、頭の整理に大いに役立った。近未来に南極不安が顕在化するという、問題意識は正しいのではなかろうか?(茨城県、男性)

  • 読み終えました。特にp275〜279までの地球温暖化と環境破壊に導いた資本主義の罪について「私の言いたいことを全部言ってくれた!」と思いました。
    米国が現在世界中に広がってしまったグローバル企業最優先主義を生み出し、国内のひどい格差、国家間のひどい格差を生み、それに世界の先進国が追随しました。60年以上前の米国の大企業主の収入は今とは比べものにならない位の少なさで世界に還元していましたが、相続税が5 million dollarsまで非課税という現在の米国では、金持ちは金持ちのまま、貧乏は貧乏のままという社会に変わってしまいました。…(米ニューヨーク、女性)

  • …御高著の完成度・専門レベルの高さに驚いております。私なら、専門外のテーマは、自らのレベルアップが無理と最初からあきらめます。それを北沢さんはあきらめないで取り組み、努力されて結果をだされるので、ただただ驚き、感心しています。
    特に、今回も自然界・自然科学の問題に社会性・人為性の視点を見失わずに、しっかり話を展開されますので、自然科学者が筆を執っているに違いないが、随分社会意識のしっかりした自然科学者だという印象を受けるほどです。気象予報官が主役になり、南極発の津波の大洪水や南極の崩壊などの話が展開される創作や研究書を、もともと社会科学者の北沢さんが取り組めるはずはないと信じていますから、完成された御著書が不思議でなりません。しかも、短編ではなく大著になっているのも驚きです。それほど、今回の御高著は驚きです…。(東京都、男性)

  • 一気に読んだ。面白かった。よくこれだけの情報をまとめたね。ジャーナル・ノベルの次作に期待。(東京都、男性)

  • …脱炭素社会。学習させて頂き、目覚めさせて頂きました…。(富山市、男性)

  • 今年の「災」の字と併せ、感慨深く読みました。すばらしい内容です。(横浜市、男性)

  • 今年の夏の暑さや豪雨で、地球温暖化の問題がよく分かりました。このまま暑くなっていけば人間が暮らせなくなる、生物の多くは滅びる。南極の氷が解けるのは時間の問題ですね。国際的に一致協力して温暖化防止に取り組まなければ、取り返しがつきません。(川崎市、男性)

  • ・・・私は環境問題に関心があり、原発問題もその一つですが、その意味で興味深く読ませて頂きました。南極大陸と北極域についても地図を見ながら知識が増えました。
    資本主義システムと人間の本性から地球温暖化は必然であると書かれてあるように、サクソン社のような動きをする会社が必ず出て来ると諦め気味です。が、経済成長しながら温暖化防止をする方法を見つけ出さなければ、人類は滅亡へ向かってただ走るだけでしょう。
    CO2排出量の少ない自然エネルギーの活用が正しい方向と分かっていても、GDP成長目標が達成されないとなれば、国や企業は化石燃料や原発の利用に方向転換すると思います。我々が原始時代とは言わないまでも、エネルギーの消費を極端に少なくし、GDPの達成目標を気にしない国民に生まれ変わらない限り地球温暖化は防止できない…我々が決定的な対策を先延ばしにした結果、子孫に“地球メルトダウン”の恐ろしさを味わせる罪を作り続けているのです。結局、我々は国や企業と同じ私利私欲で生きているわけで、天に唾する国民で救いようがないと反省し、落胆しています。
    しかし、本著で指摘したこうした警告により、何らかの対策が取られれば地球を永らえさせることに繋がるのですから、こうした努力を続けなければと思います。(広島県、男性)

  • いつも感心しているのですが、難しい問題を小説の手法で門外漢にもすらすら理解できたような気にさせてくれる。すばらしい筆力です。おかげさまでいろいろ勉強させてもらっています。(川崎市、男性)

  • …北沢栄にだけしか描けない小説の魅力、『南極メルトダウン』。胸をドキドキさせています。人類への警告…最新の科学データをもとに書かれたのですね。(豊川市、女性)

  • …最近の政治状況(トランプ、安倍さんなど)に嘆き悲しんでいます。現在強い関心を抱いているのは、第一に温暖化の防止、第二に原子力発電の廃絶、第三に格差の解消、の3点です。
    「ジャーナル・ノベル」というジャンルの開拓者ですね。ますますのご活躍を祈ります。(神奈川県、男性)

  • トランプのせいで、COP24の雲行きも怪しくなりました。政治家はもっと勉強しなければ。地球の住民はたまりません。(東京都、男性)

  • 今年の気候異常はいつもの年よりもひどかった。本当に温暖化が不気味に進んでいる。その理由が、本書でよくわかりました。(東京都、女性)

  • 気温も暑くなっているが、海の変化も怖い。ダイバーとして肌身に感じている。夏の海水温はぬるま湯になってきた。サンゴは日本近海ではもう生きていけないだろう…。(静岡県、男性)




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