■Online Journal NAGURICOM
沢栄の「さらばニッポン官僚社会」
<緊急速報5> 原発危機対応のシナリオ作りを急げ

(2011年3月31日PM4:30)

福島第一原発事故は敷地でのプルトニウム検出に続き、高濃度放射能を含む汚染水の原子炉からの漏出で、危機はいよいよ切迫の度合いを深めてきた。 1〜3号機の炉心溶融(メルトダウン)が進み、核燃料の入った圧力容器の損傷が確実視されてきたためだ。
そうなると、冷却水を注入し続けても圧力容器にあいた穴から放射能を含んだ水が漏れ、冷却効果が挙がらないばかりか、外部への放射性物質の漏出が止まらなくなる。 ここで政府・東電は「次の手」を急ぎ打つべきだ。

1) 当面の緊急対応 → 汚染水の排出・処理と冷却作業の本格化 → 圧力容器の気密性が損なわれている原子炉への冷却対応 → 作業者の健康状態と士気を高め作業能率を上げるため、自衛隊ヘリコプターを活用して物資補給活動をしっかり行い、1日2食、ざこ寝で仮眠という劣悪な現地作業環境を重大任務にふさわしいものに改善する。
2) 情報公開の徹底 → 放射性物質の測定値を1時間当たりの推移(フロー)だけではなく、累積値(ストック)でも公表する。
3) 放射能放出を最終的に封印するためのコンクリート注入、建屋を覆う特殊シート使用etc.の準備を急ぐ → 解決に向けた一連の段階的シナリオを作り、公表する。

再臨界を含む原子炉の爆発による大量の放射能放出という最悪の事態を避けるべく、米軍など海外からの技術支援をフルに活用しなければならない。